若い学生のうちから海外旅行に出かけて世界を広く見聞し、視野を広げておくことは、その後の人生で大きく役に立つことだろう。ただ、一方で海外旅行にかかるリスクも考えておかなければならない。というのも、バックパッカーなどで海外旅行に出かけることは一種の冒険のような感覚を得るものだが、冒険とリスクは常に表裏一体を成すものであるからだ。
この点、渡航先の情報については詳細に調べておく必要があると同時に、何かあった際にどういった行動をとればよいかもシミュレーションしておく必要がある。特に多いのは、海外でパスポートや財布の盗難に会うことだが、これを防止するには、できるだけ質素な服装で出かけるのがよいだろう。お金を持っていないと外見から判断されれば、その分、盗難に会うリスクは軽減される。
けれども、実際に被害にあった際のことを考えれば、財布や金銭の所持についてはできるだけ、分散させておくことをおすすめする。カバンがなくなったとしても、財布に必要な金額が入っていれば問題ないし、逆に財布が被害にあったとしても、カバンにトラベラーズチェックなどを入れておけば、当面は生活できるからだ。
この点、トラベラーズチェックのほか、クレジットカードも海外旅行においては必須のアイテムである。学生向けのクレジットカードも各カード社で発行されており、限度枠はそれほど大きくはないものの、いざとなったら頼れる存在となっている。
一点、注意しておきたいことは、日本の会社が発行している1部のクレジットカードは海外では利用できないケースもある。筆者自身の経験でも、ニューヨークのような大都市でも、テレホンカードと間違われたケースがあり、日本では有名なカードでも使えないこともよくあることなのだ。海外へ出かける際には、VISAやマスターカードなども世界的に有名なものを利用するのがよいだろう。