加計学園問題より官僚の天下り壊滅が急務だ

以前、当サイトでは前川前事務次官による文部科学省の天下り問題の実態を報道いたしましたが、ここにきて安倍政権が返り討ちにあっています。いわゆるアッキード事件に端を発する加計学園問題ですが、どちらも公務員による悪質な行為であるといってもよいでしょう。

おそらく、文部科学省の組織的な天下り問題で責任をとらされた前川氏による逆襲かと思いますが、官僚主導から政治主導へ変化してきたことへの不満が表面化してきたのではないかと見ております。

前川氏が記者会見をしましたが、マスコミも加計学園問題に熱中するあまり、文部科学省の天下り問題の実態について触れていなかったのが残念で仕方ありません。組織的な天下りに関与していたことへの国民への謝罪、多くの隠ぺい工作をしたことへの説明、天下りの実態や再就職監視委員会への今の気持ちなど、取材陣が聞くべきことは無数にあったのではないでしょうか?

組織的な天下りに関与していた中心人物がマスコミの前に現れたわけですので、本来なら追求すべき点が無数にあったはずですが、マスコミは加計学園問題に熱中するあまり、文部科学省の天下り問題については触れずにおこうという空気があったように感じております。出会い系のバー通いについても「貧困調査の意味があった」などと言っていますが、これは給付型奨学金制度の導入により、税金を大学へ直接投入しようという試みの理由付けを探していたにすぎないものと思われます。

もし加計学園問題で安倍政権が退陣する事態になれば、再度、官僚による組織的な天下りが息を盛り返してくるものと見ておりますので、ここで天下り問題の実態を徹底的に追及していく必要性があると感じております。

野党もマスコミを含め、ここにきてなぜ前川氏が記者会見するに至ったのかについて、その動機を見ていく必要があります。加計学園問題による安倍政権の追求は、官僚による組織的な天下りシンジケートを壊滅させてからでもおそくはないでしょう。